笑いを通じた人間とロボットのインタラクションに関する研究（第2報：高速動作が可能な腕部の開発および動作速度と面白さの関係）

摘要

少子高齢化が進む我が国では，労働人口が減少しておりロボットの社会への普及が期待されている．これまで作業の効率化，労働者の安全確保の観点から産業用ロボットが普及してきた．しかし，現状は医療·介護といった人間とのインタラクションを含む作業が求められる分野へは普及していない．演者らはこれらの分野へもロボットが普及する社会の実現を目指し，人間とロボットの円滑なインタラクションの実現を目指した研究を進めている．この中で「笑い」に注目した．これは，「笑い」は不随意の反応で生理学的に計測可能であり，人間の心理状態をポジティブに変化させる健康増進効果があるためである［1，2］．