カーネル多変量解析による天空の近赤外スペクトルと気象パラメータの相関に関する研究

摘要

現在の天気予報は気象庁が約20km 間隔にアメダスを設置して観測をして数値予報しているため、数km程度の範囲の局地的な気象現象を予測するのには課題も多い。これに対し、地上の任意の地点から、光学的手段等で遠方の天空の情報を推測できれば便利である。そこで、我々はこれまでにマルチチャンネル分光器を用いて観測した空のスペクトルと、アメダスで観測された気象パラメータ（水蒸気量、気圧、気温）[1]を機械学習に与えて推定のモデルを構築し、空のスペクトルから気象パラメータを比較的高い精度で推定してきた[2]。今回は観測したスペクトルに対してカーネル多変量解析[3]を行い、気象パラメータとの関連性を調べたので報告する。