確率モデルを用いた東京国際空港における到着機制御に関する考察（第２報）

摘要

混雑空港における到着便の着陸順を待つための遅延問題について東京国際空港へ西方面から到着する航空機の制御を取り上げ，実データを用いて統計的解析を行った．現在の到着機制御手法を模擬するために３つの確率変数，すなわち，制御領域に入域する時間間隔，出口において先行機との時間間隔を確保する制御誤差，先行機との間隔の制約がない場合の自由飛行時間のばらつきについてそれぞれの確率モデルを推定した．現在の到着機制御のパフォーマンスに影響を及ぼす因子を特定するために，いくつかの異なる条件を与えてモンテカルロシミュレーションを行った．解析から以下の結果が得られた．