洪水危険区域におけるまちの変遷に関する研究: 盛岡市の都市計画と防災計画の関係に着目して

摘要

用途地域図とハザードマップを比較すると、対象地域の半分が浸水想定区域として該当している。可住地の拡大が進hだ1991 年とハザードマップでは、可住地の広範囲が浸水想定区域になっており、危険区域としても成長したと考えられる。盛岡市の用途地域が指定された1957 年は現在の浸水想定地域にも含まれるが、田畑が多く、人的被害に繋がる災害に見舞われる可能性は低い地域であると考えられる。護岸整備による浸水頻度の低下により進められる市街地形成の中で、多くの住宅や工場等が建設されているが、未曾有の被害を受ける可能性はなくなるわけではない。防災面の安全性を念頭においた市街地形成における開発許可や、避難に時間のかかる病院等について、災害の危険のない地域への建設を推進することが求められると考える。