16 世紀から19 世紀にかけた綾門大道と龍潭通りの正面性の変化に関する研究: 首里城周辺市街地の都市形成変遷 その3

摘要

沖縄県(1984) は､平成の首里城復元の際に分水嶺を域とし､「首里杜構想」の中で､近景～遠景までを含めた一体的な歴史的景観域の再生および風水思想を軸とする環境域の保全を目的としていた｡しかし､首里城記念公園整備に伴うまちづくりは周辺整備では途上であった｡2019年の首里城の火災という悲劇を受け､多くのまちづくり団体等が活動を活発にし､首里城再建の機運が高まり､今回の復興課題として景観域としての一体的整備が挙げられている｡沖縄県は現在､首里城復興基本方針をもとに基本計画の策定の中で周辺市街地の整備等も含めた首里杜地区におけるまちづくりを検討している｡そこで本研究では､都市形成的観点より首里城下町の変遷を明らかにすることを目的とする｡