集合住宅の診断データからみる劣化現象の実態に関する研究: 建築病理学に関する研究その1

摘要

以上、本研究では建築病理学の視点からの基礎調査として、大規模修繕の際、行われる劣化診断の記録を基に各部位に生じる症状について分析を行った。全体状況を把握するには不十分な結果ではあるが、現時点での実態を理解するのに意義があると思われる。また、日本における建築病理学に関する研究は初期段階であり、住宅を長く使い続けるためには症状の発生から診断方法や対策を探るまでの一連の体系を構築する必要がある。