植生浄化・緩速ろ過・ビ才トープの複合システムによる水質浄化に関する実測調査: その1.　植生浄化・緩速ろ過の水質浄化能力

摘要

都市部にあるビオトープに台所排水を流入させることを考えた場合、ビオトープの動植物から見れば、台所排水は過剰でない限り負荷ではなく栄養源であり、その与え方と動植物による吸収が調和すればビオトープに新たな小生態系が誘発されることになる。東京都武蔵野市のN邸に設計・施工された中庭田圃システムは、植生浄化・緩速ろ過・ビオトープ・田圃で構成され、排水の「負荷低減」だけでなく、生物育成・食物生産・景観創出といった多面的機能をもつ。そこで、本研究では中庭田圃システムの水質浄化効果を実測調査により定量的に把握することを目的とする。