内部に多様な活動スペースを持つ学級教室の利用実態: 小学校における新たな学級教室の計画課題　その2

摘要

小学校における学級教室の利用は、学級担任の個性やそ の運営方針により多様である。それをふまえて本報では、 1）教師机には学習指導と事務作業という2 つの機能があ り、CS では学習指導、教師コーナーでは事務作業が行わ れる傾向にあること、2）固定机が収納として利用される ことで、学習?生活活動での利用が阻害されていることを 明らかにした。また特定機能を持たない学級教室では、3） 教師用スペースが優先的に形成される傾向にあり、学級教 室の計画の前提として、収納や教師の事務スペースの確保 を行い、その上で活動スペースの設定を行うことが肝要と なる。さらにこの活動スペースを児童の学習?生活活動に 対して、有効に機能するものとするためには、これに特定 機能を付加し、適切な規模と配置を設定することが必要と いえる。