磁性微粒子を含む光硬化性樹脂の光硬化性モデル

摘要

マイクロ光造形法を用いると三次元微細構造物を作製することができ、光硬化樹脂にいろいろな材料を混ぜ合わせる事で光硬化樹脂に機能をつける研究がなされている。筆者らは磁性微粒子を光硬化樹脂に混ぜることにより磁性を付加することに成功している。さらに、磁性を帯びた光硬化樹脂を用いて、複雑な立体構造体の作製に成功した。海外では、金属パウダーを光硬化樹脂に混ぜて造形した後、高温下で樹脂を取り除き金属の三次元構造体を作る研究もなされている。このように、光硬化樹脂と他の物質を組み合わせた光造形の研究が増えつつある。また、これらコンポジット樹脂の光硬化性に関するモデルも提案され、研究が進められている。光硬化がどれくらい進むかを事前に知る事ができれば、積層間隔や硬化幅などを事前に予測できるので造形を効果的に行う事ができる。本報では、磁性微粒子を含hだ光硬化樹脂の光硬化性に関しての理論の提案と検証を行った。