三陸沖沿岸域における避難行動からみたまちづくりに関する研究: 岩手県宮古市を対象とした東日本大震災の避難者へのヒアリング調査を通して

摘要

日本は昔から地震や天災とともに成長してきた、世界屈指の地震大国である。地震が頻発する日本列島で遠い祖先の時代から、日本人は震災の脅威に直面し、実際に震災に遭い、懸命に復興しながらこの列島に世界に類なき文化、歴史を築き上げてきた。しかし、今回の東日本大震災は予想をはるかに上回る津波であり、あらためて震災の恐怖を感じた。近年、東北地方や東海地方で大地震が起こるといわれていた中で今までと同じようではいけないといった変革の時期にあり、まちづくりにおいてもさらなる更新・充実等が求められている。