急冷と徐冷hot zone によるCZ 結晶成長中の格子間原子の発生機構－徐冷hot zone (Ⅱ)-

摘要

図1 の結晶1 では黒いコントラストのVs 領域が一様に分布せずbowl, stem とbase 部からなるwine glass状に分布している。結晶1 の両サイドに模式的に熱シールドが描かれているが、下端は融液面から10mm であり、表面の10mm 以上の上部では結晶の冷却が引き上げ速度の漸減中に進み、結晶中に大きな温度勾配G を形成して、そのG によって形成された熱応力を緩和するためにIs が発生して、成長界面からのVs 領域と再結合して白いコントラストのRc 領域が発生して、さらに過剰になったIs がDL 領域を形成したと考えられる。その20 分経過後の結晶2 では中心のstem 部はRc 領域、さらにその両サイドは灰色でありDL 領域になった。0.5mm/min の低速成長時間が60 分間の結晶3 ではDL 領域が下方に大きく拡張した。これらの結果はVoronkov のG はv に依存しないことに反している。結晶4 でのみ観察される結果として、Vs-1 とVs-2 領域の黒化度が減少し,Vs-1 領域の上下領域の幅も狭くなったが、R-OSF バンドが発生し、X 線トポでは白いバンド状に観察される。