コンクリート道路橋の点検?診断?補修維持管理を行っている現場での事例紹介

摘要

前回は,コンクリート構造物の点検?補修を行う上で知っておきたい,現在の日本のインフラ資産総量と高速道路の現状,コンクリート橋の変遷などについて触れました。今回は維持管理を行っている現場での劣化?損傷などの事例を紹介します。コンクリートの劣化?損傷事例は皆様も文献などで既に知っておられますし.実際の業務でも遭遇していることでしょう。劣化?変状は構造物の使用環境によって全く異なり,設計?建設された年代,使っている材料の組合せ,メンテナンスの内容により様々です。現場で変状を発見し.調査や補修を完了させる全ての工程を通して体験できる機会はかなり少ないと思われます。実際の構造物を「見て」「触る」機会を1つでも大切にし,経験に裏付けられた知識として蓄積して欲しいと思います。いろいろな事例や文献に触れて「こんなこともある」「こんな方法もある」という知識を増やしておくと,業務を行う上で劣化や変状の発見が早いです。そして,対応を検討する時のヒントになるとともに,「経験に裏付けられた知識」として蓄積されることでしょう。