セデーション下ERCP施行時の体位として背臥位と腹臥位で違いはない：前向き無作為研究の結果

摘要

内視鏡的逆行性膵胆管造影（ERCP）に際して，患者の体位は通常腹臥位か左側臥位で施行されている．背臥位では苦痛がより少なく，気道の操作が行われやすいように思われるが，一方，背臥位でERCPを行うことは技術的に困難で，心肺の偶発症のリスクが高まるとされてきた．今回の研究の目的は，予め決められた3施設において，背臥位か腹臥位でERCPを施行し，検査技術の面と施行中と施行後における合併症の面から両者を比較することである．