ラピッドプロトタイピングの最近の動向：金型および金属部品製作における金属粉末の直接焼結技術の最新状況

摘要

レーザ焼結型RP「EOSINTシリーズ」の最新状況をお伝えする。特にYbファイバーレーザが初めて搭載されたEOSINT M270についてその内容を述べるとともに，新材料や新たな応用分野について紹介する。 三次元CADデータから直接三次元形状を積層的に造形するラピッドプロトタイピング(RP)技術は製品の開発期間の短縮および開発コスト低減の手段として自動車、家電業界を中心に広く活用されている。中でも粉末焼結型RPはプラスチック系以外に金属や鋳型用の砂などの材料が使用可能で、金型や金属部品を短期間かつ低コストで製作する手段としても活用されている。 近年、装置本体の進化のみならず粉末材料、周辺装置、後処理技術における技術革新はめざましく造形物の物性、表面品質、精度、生産性、経済性の向上、さらに製作工程全体の省力化が図られている。適用分野も機能試験用の試作品はもちろh、一品製品からマス·カスタマイズ製品の直接生産をカバーするまでに成長している。 本稿では独EOS社の粉末焼結型RP「EOSINT」についてその最新状況を特に金属造形に重点を置いて述べる。