［特別講演］次世代衛星移動通信システムの構築に向けたダイナミック制御技術の研究開発

摘要

次世代の衛星移動通信サービスのための衛星は、端末小型化のため展開型の大型反射鏡の採用が提案されているが、展開型の大型反射鏡はアンテナの歪みに起因すると考えられるビーム形状と指向方向の時間変化が報告されている。本研究では、デジタルビームフォーマ（DBF）を備えたアンテナを想定し、軌道上で展開型大型反射鏡の形状を常時精密に計測し、DBFの給電パラメータを鏡面形状に最適化する事で、常にビームを最適に保つ方式の実現に必要な技術開発とその成立性検討を2年半にわたって実施してきたので、その取り組みの概要について総合的に報告する。