マイクロカプセル破壊率とキャビテーション気泡サイズに対する界面活性剤添加の影響

摘要

我々は，過去の研究においてマイクロカプセルの超音波破壊がキャビテーション気泡に起因することを報告した．超音波下のキャビテーション気泡のサイズは，Rayleigh収縮を起こすような共振径より小さなものから，ソノケミカル反応に加担しない共振径より大きなものまで様々である．また，そのサイズによって気泡周辺及び内部のアクティビティ（せh断応力，衝撃波，マイクロジェット，ソノケミカル反応，ソノルミネッセンス等）は大きく異なる．本稿では，マイクロカプセルの超音波破壊とキャビテーション気泡に対する界面活性剤添加の影響を検討した．また，破壊に寄与するキャビテーション気泡を評価する一つの手段として，ソノルミネッセンス（SL）強度の測定も同時に行った．SLは共振径より小さい気泡が高温高圧条件の下で圧壊する際に観測される発光現象である．