新しい成人用人工呼吸静回路導入の検討

摘要

人工呼吸器の回路が外れ患者が重篤な状態に陥るというアクシデントはこれまでにも数多く経験され，また，今後も続く問題であると考える。 回路が外れる原因の一つは，複雑な回路とそのために生じる接続部の多さだと推測する。 東大病院で使用されていた呼吸器回路は接続部が16箇所もある複雑な構成であった。 そこで，成人用人工呼吸器に，より単純な回路を導入することはリスクマネージメント的利点があるのではないかと考えた。 また，同時に人工鼻（脚EF）を併用し，加温加湿器を廃止することで呼吸器関連性肺炎（VAP）の発生率を下げることができる可能性も示唆されており，これらのことをワーキンググループにおいて検討した。