微粒子粉体塗料の特微と適用事例

摘要

日本で粉体塗料が市場に導入されてから35年以上になる。 初期の粉体塗料は，1回で厚膜塗装ができることが大きなメリットで,100μm以上の厚膜塗装が普通であった。 塗料の種類は，熱硬化タイプエポキシ系と熱可塑タイプ塩ビ系の2種類であり，当時は下地処理方法も脱脂だけが多く，今では使用できないトリクレン脱脂のラインもあった。 仕上がり外観は，粉体塗料の特徴である大きなラウンドが見え，フルグロス品は乱反射してギラギラした塗腰が普通であった。 実ラインでの使用実績が増えてくると共に，環境面·使用効率面から優れた塗料との評価を受け，建材，家電業界に多く採用されてきた。当時の塗装膜厚は60μm以上で，多くの色数を使用することなく，冷蔵庫の白のほかにグリーンが色相としてあった程度で，回収·再使用することによってコスト面でのカバーをしていた。