動的圧粉を利用したナノサイズダイヤモンド分散固体潤滑機能層の創出

摘要

近年，クラスタダイヤモンド(CD)およびグラファイトクラスタダイヤモンド(GCD)と呼ばれる超微粒子のダイヤモンドがロシアで製造された．CD，GCDは超微粒粉，単結晶，球状であり，優れた分散性，優れた潤滑性などの特徴を持っている．潤滑特性を有するCD，GCDを金属材料やセラミックスまたは樹脂中に分散することで優れた固体潤滑材料を作製することができる．中でも軸や軸受けなどの摺動部材に使用されているアルミニウム合金中にCD，GCDを分散させた複合材料は，超高性能固体潤滑材料として考えられている．しかしCD，GCDの材料コストが高価であるため，実際にCD，GCD複合材料を作製する場合，CD，GCDを軽減させるために部材の任意表面に機能層を有する固体潤滑複合材料の開発が必要である．