カーボンナノチューブ1本を用いた電解放射電子源の開発

摘要

カーボンナノチューブ(CNT)は大きなアスペクト比をもつ特異な形状から電解放射電子源としてディスプレイ等への応用が研究されている。我々は、電子銃·X線源への適応を目指して1本のCNTによる電界放射電子源の開発を行っている。 まず、冷電界放射電子源としての評価を行い、従来のタングステン電界放射電子源と同等以上の輝度が得られることが分かった。 次に、電流安定度を向上するため熱電解放での評価を行った。その為にCNT接合部に金属を付着させ電流安定度を向上させると共にエミッション電流の向上を確認することができた。 それらの実験結果を踏まえて、実用的な電子源としての性能を得るための検討を行った。