プロジェクト活動に基づく学習手法に対するいくつかの評価手法の提案とその実践

摘要

学会等でPBLによる教育について話題にすると，その実践が容易ではないという意見を聞くことが多いように思われる．また，学会等で発表されるPBLによる教育実践に関する報告でも，その学習を終えた学生等の評価手法が確立されておらず，PBLを用いた教科指導の悩みになっているように思われる．そこで本論文では，まず，筆者らが所属する大阪府立大学工業高等専門学校（以下，本校）におけるPBLによる教育実践の成果を省察し，PBLによる教育実践の成否を分ける二つの要因を仮定する．次に，その二つの要因から派生する影響を低減させる手法を提案する．そして，筆者らの教育実践を通して，その評価法等を紹介し，その有効性を検証する．