排ガス関連JIS見直しにおけるアンケート調査結果の報告

摘要

我が国では，過去に大きな公害問題を引き起こした大気汚染物質である硫黄酸化物，窒素酸化物，ばいじh等について，その分析及び測定方法が日本産業規格（JIS）として定められている。日本環境測定分析協会（以下，日環協）は，排ガス関連JIS Kシリーズ（化学分析法）において18規格の原案作成団体であり，日本分析化学会では，硫化水素（JIS K 0108）とホルムアルデヒド（JIS K 0303）の2規格の原案作成団体である。大気汚染防止法で定められている硫黄酸化物，ばいじh及び有害物質や地方自治体の条例等で定められている有害物質等については，概ねこれらの排ガスJISで測定することが定められており，測定結果は環境改善の効果把握や環境行政の推進のための基礎資料となる。また，分析技術の進歩とともに新たな技術の反映や精度管理の向上のため，基本的には5年ごとに排ガスJISの見直しが行われている。