キリマンジャ口山ホームガーデンにおける土地管理方法と利用形態が 土壌断面内の炭素、養分蓄積量に及ぼす影響

摘要

キリマンジャ口山では、バナナとコーヒー栽培を中心としたホームガーデンが100年以上に渡り営まれてきた。しかし、近年の人口増加やコーヒー価格の下落の影響を受け、その持続性の低下が危惧されている。ホームガーデンでは有機肥料を用いた土 地管理が行われ、伝統的なバナナ.コーヒー栽培と飼料採取用の草地に加え、最近では卜ゥモロコシ栽培が加わり、最大3つの土地利用形態から構成される。土地生産性の指標と なる土壌中の炭素'養分蓄積量は、一般的に有機肥料施用量の違いなどの土地管理方法や、 栽培作物種すなわち土地利用形態の違いにより規定されるが、当地域の定量的な知見はい まだ不足している。そこで本研究では、キリマンジャ口山ホームガーデンにおける土地生 産性の持続性を評価するために、土地管理方法と利用形態の違いが、土壌中の炭素'養分 蓄積量に及ぼす影響の解明を目的とした。