血小板活性化因子を標的とした新規抗炎症剤の開発

摘要

血小板活性化因子（Platelet-activating factor：PAF，図1）は，血小板や好中球，好酸球など種々の細胞より産生され，その特異的なPAF受容体に結合することで強力な炎症反応を惹起する脂質メディエーターである．PAFは，de novo経路とリモデリング経路（Lands' cycle）の2つの異なる経路を介して生合成され，特に炎症時には後者を介して生合成される．