シンポジゥム「多様なアプローチによる嗅覚研究とその応用展開」日本の嗅覚研究の最前線

摘要

2019年11月30日（土） ~12月1日（日）の2日間，令和 初となる日本比較生理生化学会第41回東京大会が東京大学 先端科学技術研究センターにて開催された。本大会のシン ポジゥムは先端研3号館南棟のENEOSホールにて実施さ れた。170座席を有し.車いす使用者にもスムーズな移動 を可能とするバリアフリ一設備の整ったENEOSホールは. 多様性を重hじる比較生理生化学会の，インクルーシブな 大会開催に好適であった。大会シンポジウム①は大会1日 目に開催され，全ての講演は日本語で実施された。シンポ ジゥムのオーガナイザ一は，東京大学先端科学技術研究セ ンターの光野秀文先生と，東京農業大学農学部デザイン農 学科の櫻井健志先生が務められた。本シンポジウムは，「多 様なアプローチによる嗅覚研究とその応用展開」と題して 開催された。櫻井先生より，嗅覚研究は環境中の匂い物質 が嗅覚受容体に結合することから始まるものであり，領域 横断的な研究が必要となること，有機化学.細胞生物学， 行動学など諸学問の統合によつて研究を展開することで嗅 覚の理解と利用が進められていることが述べられた。本シ ンポジゥムでは.基礎研究から応用研究への展開を踏まえ て議論が進められた。様々なァブローチで嗅覚研究を行う 3人の先生方に講演をいただき.シンポジウムの最後には 講演者全員が登壇して総合討論が行われた。