視覚刺激検出能に対するセロ卜ニン修飾作用とその基盤としての一次視覚野の神経活動

摘要

我々の脳は生存していくために必要な様々な機能を 持っており，その機能は脳内のニューロンネットワーク による情報処理によって実現されている.そのニューロ ンネットワークによる情報処理は常に一定に行われてい るわけではなく，環境や行動文脈に応じてリアルタイム に変化しており，状況に応じた適切な情報処理がなされ ている.この情報処理の調節は主に神経修飾物質と呼ば れる特定の神経細胞群から放出される物質によつて行わ れる.神経修飾物質は，環境や行動文脈依存的に脳全体 に放出されることによってシナプス間での情報伝達を調 節している.