界面の物理化学（4）

摘要

圧力が増加につれて吸着量がゆっくりと増す形の等温線はⅢ型の等温線と呼ばれる．この型の等温線は気体の吸着では多く見られないが，溶液からの吸着で幾つかの例が報告されている．吸着剤は主に括性炭である．分離や触媒反応に吸着を利用するには，低濃度で高い吸着量を示すⅠ型の方がⅢ型より望ましいことは当然である．そこで，Ⅰ型（上に凸）をfavorable型，Ⅲ型を（上に凹）unfavorable塾と呼ぶことがあるが，適当な和訳がない．その中間は直線型（Henry型）である．