第三紀層と地すベり

摘要

意外に感じられる方も多いと思いますが，「第三紀(Tertiary)」「第三紀層」という用語は，日本のみならず国際的にも現在正式な地質用語として認められていませh。2009年の国際地質科学連合(International Union of Geological Sciences)において，それまで第三紀と呼ばれていた約6550万年前から180万年前の地質時代を，「古第三紀(6550万年前から2303万年前まで)」と「新第三紀(2303万年前から258.8万年前まで)」に大別し，さらに258.8万年前から180万年前に至る時代を「第四紀(Quaternary：258.8万年前から現代にいたるまで)」に繰り人れることが決定されました。それ以後，地質学で第三紀という言葉は正式には使われなくなり，もっぱら「古第三紀Paleogene(系）」「新第三紀Neogene(系)」が用いられるようになりました。