薄膜センサによる圧力計測＜高温·高真空へ用途拡大した薄膜型圧力トランスジューサ＞

摘要

流体の圧力計測は、拡散形半導体圧力センサなどにより電子化が容易になり、より身近な物になってきている。 そうした中で、従来は困難であった領域でも安価で、かつ高精度の電子計測への要望がある。 高温の媒体や高温環境での圧力計測もその一つである。 たとえば、半導体プロセスに於いて反応槽の温度を高めたり、排ガスを高温のまま移送したりすることが広く行われている。こうした状況下での圧力計測では、耐熱性に優れたセンサを用いることで、媒体の温度を下げることなく圧力計測が可能となり、より媒体の状況を正確の測定することが出来る。 また、医療器や食品関連機器などでは、定期的な高温滅菌が必要であり、この際も、センサには、この高温処理に耐える耐熱性が求められる。ここでは、こうした用途に対応できる、150°C耐熱の高温度対応圧力トランスジューサ（以降高温センサと呼ぶ）PA-930と、同じく薄膜センサを用いた大気圧確認用真空スイッチ（以降大気圧スイッチ）PS91について紹介する。