電池製造における化学技術の活用：キャパシタ技術の最新動向

摘要

国の発展と自動車の普及とは多いに関わりがあり，今後の発展途上国での自動車保有台数の増加を考えると，自動車のグリーン化はグローバルな緊急課題であるといえる。自動車のグリーン化にはエネルギー貯蔵技術（電池·キャパシタ）がもっとも重要な要素である。電気二重層キャパシタは長寿命，急速充放電可能という点で優れた特性を有し，特に自然エネルギー発電（風力，波力，太陽エネルギー）との組み合わせにおいてその有効性·優位性が示されている。しかし，電気二重層キャパシタはエネルギー密度がまだまだ低く，蓄電量当たりのコストが高い。とくにエネルギー密度向上が，大きな命題であり，現在日本を中心に盛hな研究開発が行われている。本稿では，未来を担う蓄電技術として，次世代高容量キャパシタの研究開発動向について紹介する。