大規模リニューアルとともに原単位を大幅改善

摘要

既設の設備を流用しながらも，カスケード利用などを考慮した工場レイアウトを構築し、用水原単位とCO_2排出量原単位をほぼ半減するなど，大きなリニューアル効果を上げたキリンビール滋賀工場の取り組みを紹介する。キリンビールは30年あまり経過した工場について，次々とリニューアルを行っている。これまで，横浜工場，名古屋工場，神戸工場（新設），取手工場，岡山工場，福岡工場，そして滋賀工場が新工場化または大規模なリニューアルを済ませている。滋賀工場は多品種少量生産を担う工場であるため，エネルギー効率は，数値的にはキリンビールのトップランナーではないが，一定の制約下において大規模リニューアルと共にさまざまな施策を講じることでエネルギー効率を飛躍的に高めた一つのケースとして参考にしていただきたい（図－1参照）。