不織布を基材とした新規イオン交換膜の開発

摘要

近年，イオン交換膜について既存用途である電気透析以外の逆電気透析(RED)やキャパシタ脱塩(CDI)などの新しい用途の研究が行われている．これらの用途では既存用途と比較し，より低抵抗のイオン交換膜が求められており，さらにコストも重要な点である．本研究では低コストで低抵抗なイオン交換膜を開発するために，イオン交換膜を製作する際に使用される支持体に着目した．支持体を比較的安価な材料である不織布にし，また製膜手法についてもモノマーを重合し，イオン交換基導入をへてイオン交換膜とする方法でなく，イオン交換基を有するポリマーをキャスト製膜する方法を用いて，低抵抗で低コストの新規イオン交換膜の開発について検討したので報告する．