ァスピリン誘起ラット胃粘膜傷害に対するエダアレンナトリゥムの効果

摘要

目的：アスピリンによる消化管傷害に対する防御因子増強薬ェグアレンナトリウムの効 果を調べるために，アスピリン誘起ラット胃粘膜傷害モデルを用いて検討した。方法：18時間絶食ラットに，ァスピリン200mg/kgおよび(USN塩酸5 mL/kgを経口投与 した。塩酸+アスピリン投与の1時間前に，ヒスタミンH2受容体拮抗薬（H2RA)ファモ チジン0.3mg/kgのみ，ェグアレンナトリウム1OOmg/kgのみ，またはファモチジン0.3mg/ kgとェグアレンナトリゥムlOOmg/kgの両剤を経口投与し，対照には生理的食塩水のみを 経口投与した。塩酸+アスピリン投与の3時間後に胃を摘出して潰瘍係数（mm2)を測定 した。また，好中球浸潤の指標であるミエ口ペルォキシダーゼ（MPO)活性を測定した。結果：塩酸+ァスピリン投与3時間後の胃潰瘍発生は，対照群に比べ，ファモチジン単 独投与群およぴェグアレンナトリウム単独投与群で有意に抑制され（P < 0.05),ファモチ ジンおよびェグアレンナトリウム併用投与群では各単独投与群に比べさらに強く抑制され た（p<0.01)。胃粘膜内MPO活性は，塩酸+アスピリン投与後3時間で有意に増加したが (P < 0.01)，ファモチジンおよびェグアレンナトリウム併用投与群では有意に抑制された（P < 0.05)。結論：ファモチジンおよびェグアレンナトリウムの併用投与により，'ァスピリン誘起 ラット胃粘膜傷害の抑制および胃粘膜内MPO活性の抑制が確認された。PPIの長期投与が 困難な場合のァスピリン起因性胃粘膜傷害に，H2RAおよびェグアレンナトリゥムの併用投 与は有効な治療法の1つとなる可能性が考えられた。