癌性疼痛治療の新たな選択肢一ヮンデュロ~Rパッチ

摘要

近来，癌性疼痛コントロールに使用されるオビオイド鎮痛剤の種類が増えてきている。2010年,トラマドール製剤とフェンタニル1日1回貼付型製剤（以下1日製剤）が発売され， 2011年2月には,もう1つのフェンタニル1日製剤であるヮンデュロ~Rパッチが発売された。本稿では，ワンデュロパッチの概要，臨床試験結果，臨床での位置づけ等について概説する。フェンタニルは1960年にベルギ一·ヤンセン社で合成された合成オビオイドである。フェンタニルを有効成分とするフェンタニル貼付剤としては，現在，3日に1回貼り替えるタイプの3日製剤（デュ口テツプ~RMTパッチ）が,癌性疼痛のみならず，非癌性慢性疼痛の治療に使用されている。