多発性嚢胞腎に合併した多発肝嚢胞の1例

摘要

【症例】63歳女性【主訴】右季肋部腫脹，圧迫感【現病歴】48歳時乳癌術前精査で初めて多発腎嚢胞，多発肝嚢胞を指摘された．以後多発性嚢胞腎（以下ADPKD）との診断で他院にて経過観察されていた（2006年より血液透析導入）．その後肝嚢胞増大および繰り返す肝嚢胞感染に対して加療されていた．右季肋部に増大する腫瘤を認めたために精査加療目的で当科紹介となった．【既往歴】1992年乳癌に対し乳房切除術，1998年肝嚢胞に対し腹腔鏡下関窓術，2000年腎嚢胞に対しエコー下嚢胞穿刺術【家族歴】子供3人のうち2人はPKDが判明，1人は未検査.