手首の反復屈伸運動およびその運動イメージ時における脳活動：BMI実現にむけたfMRIによる基礎検討

摘要

EEG測定に基づいて運動イメージを行った手の左右を識別する、BMIについての基礎的知見を得るため，手首の反復屈伸運動／イメージを行った際の脳活動を1.5TのfMRIを用いて測定した．半数以上の被験者において，イメージ時に対側一次運動野（M1野）で賦活が確認された．加えて全体の半数以上の被験者においては同側M1野もしくは同価体性感覚野（S1野）におけるBOLD信号の減衰が確認された．さらに，数名の被験者においては，同側M1野および同側S1野におけるBOLD信号の減衰が運動イメージを行った際においても確認された．BOLD信号の減衰は脳神経活動の抑制をともなって発生すると考えられており，このことはより高精度なBMI制御に繋がることが期待される．