SO_x排出規制に対する舶用2ストロークディーゼル機関の対応

摘要

一般商船には舶用ディーゼル機関がよく使われている．プロペラ設計との兼ね合いから低回転大トルクであり，燃料として現在はC重油が広く使用されている．舶用ディーゼル機関から排出される排ガスにおいては，環境汚染への懸念から，近年様々な排出規制が適用されている．主なものとして2016年より新造船に対してNO_xの排出率三次規制が適用され，規制海域（NECA：NO_x Emission Control Area，北米など一部の地域）内でのNO_x排出が厳しく規制されており，EGR （Exhaust Gas Recirculation：排ガス再循環）やSCR（Selective Catalytic Reduction：選択式還元触媒）といった付加装備が必要となっている．