2次元超音波センサアレイとニューラルネットワークによる物体の3次元形状認識と位置·姿勢計測

摘要

超音波を利用した計測·認識手法は，光センサを使用できない夜間や水中などに適用可能である，あるいは低コストであるといった利点から，産業，医療分野など幅広く利用されている．また，超音波による画像取得は，光学的手法に比べて周囲環境光の濃淡変化や反射の影響を受けにくい．そのため，測定対象物体の光学的表面反射特性に対する制約が少なく，鏡面特性を有する金属や透明なプラスチックなどにも容易に適用可能である．しかし，現状の超音波形状認識は，後述するようにいくつかの原理的な問題を抱えており，光学的手法を代替する精度での計測·認識を実現しているとはいいがたい．