食品事故防止は従業員教育から 食品事故は工場の生活習慣病

摘要

近年、食品に対する消費者の異物 混入をはじめとする食品事故防止への 要求は日に日に高まる一方であり、食品 およびその関連企業はその予防策に日 夜取り組む必要に駆られている状況で ある。弊社では、製品への異物混入や 汚染、その潜在リスクのある状況を、ェ 場の生活習慣病と呼び、また、社員を 工場のお医者さh=環境ドクターと位置 づけている（図1)。玉場の生活習慣病 を治療、予防し、また、工場の健康状 態を維持.増進するためには①組織基 盤の確立、②モニタリングシステムの確 立、③教育訓練カリキュラムの実施、④ ハード改善案の用意、⑤サニテーシヨン システムの確立、⑥駆除施工対策の準 備、⑦実績評価システムの確立、という7つの対策をバランスよく講じることが不 可欠である。それがひとつでも欠けて いたり、バランスが崩れた状態になって いたりすると、工場の生活習慣病が発 症しているか、もしくはその予備軍であ り、クレームや食品事故発生といった危険性を孕hでいる、ということになる（図2)。弊社では独自の診断シートに基づ き、工場の診断を実施し（工場の人間ド ック）、具体的な事故防止や改善活動 の指針としている。その症例は業態、 工場によって様々だ力s、大まかに8つの パターンに大別される（図3)。