住宅に国産認証林材を使う　－菊池建設株式会社

摘要

私は2006年（平成18年）5月に，4期8年間務めた菊池建設の社長職を辞し，第一線から退いた。 会さらながら，私が建築会社の社長を務めることになろうとは夢にも思っていなかった。なぜならば，私が定年退職するまで勤めていたのは製紙会社である。 設計や建築を本業としていたわけではなかったからだ。 　 製紙会社では入社以来，原料としての木材を調達するために日本各地の山林を渡り歩いてきた。 日本の木と木材木質建材については誰よりも詳しいとの自負はある。 知識を持ち合わせるだけではなく，どうすれば良質な材料を安く調達することができるか，具体的なビジネスもしてきた。 菊とうりょう池建設の創業者菊池安治棟梁とはそうした仕事のうえで知り合い，お互いを認め合う間柄になった友人の一人だった。 木を愛し，慈しみの心を持って日本の住宅を造ってきた菊池棟梁の信念に感銘を受けた私は「日本一の棟梁になりたい」という彼を手助けすることで　 夢の実現をわが事のように楽しみにしていた。