大阪府および兵庫県の2地域における野生ァライグマと 犬のレブトスビラ抗体保有状況調査

摘要

大阪府南部（地域A)，兵庫県東部（地域B)で捕獲されたアライダマ（186頭）および同地域の家庭飼育犬（52頭） の血清を用いてLeptospira interrogansの5血清型標準株を抗原とした顕微鏡下凝集試験(Microscopic agglutination test ： MAT)を行った.A, B雨地域のアライダマにおいてMATで最も高い抗体価を示した血清型はいずれもhebdo-madis (地域A ： 31.5%,地域B ： 51.5%)であり，地域Aではaustralis (22.2%)の割合も高かったが，両地域の 飼育犬においてほそれらの陽性は認められなかった.ァライグマ66頭の腎皮質からOm》ZJ-PCRを用いてレブトスピ ラ遺伝子の検出を行った結果，8頭（12.1%)で陽性が認められた.以上の結果から，野生アライダマは高率にレプト スビラに感染している力、犬の感染源となっている可能性は低いと考えられた.