食品中の腸管出血性大腸菌O157およびO26検査法における内部コントロ「ルを用いた偽陰性を回避する遺伝子検出法

摘要

腸管出血性大腸菌感染症は，堺市で平成8年に発生し　た大規模食中毒事例から10年を経過した現在でも，腸　管出血性大腸菌O157（以下，EHEC O157と略記）のみ　でなく，EHECO26，O111などによる散発あるいは集団感染例もしばしば報告されている．しかし，その感染源が特定されない事例が極めて多いのが現状である．したがって，本菌による食中毒を未然に防止すること，あるいは食中毒の感染源を究明することを目的とし，平成18年11月2日に「腸管出血性大腸菌O157及びO26の検査法について」（食安監発第11O2004号）が厚生労働省医薬食品局食品安全部監視安全課長から通知（以下，通知法と略記）された．