市販の国産野菜に含まれている硝酸濃度の実態調査

摘要

ヒトが硝酸塩を多量に摂取すると，口腔内で還元されて生成した亜硝酸イオンと食最中の第二級アミンが反応し，発ガン性物質であるニトロソアミンが生成する．また，解毒機構の未熟な乳幼児が硝酸塩または亜硝酸塩を多量に含む金品を摂取すると，これと血中ヘモグロビンが反応し酸素欠乏症が発生する．そこで，硝酸摂取量のかなりの部分が野菜由来であることから，野菜中の硝酸濃度を低減させる栽培技術の開発をテーマとした研究が進められている．また，既にEUをはじめとする西欧諸国では，野菜中の硝酸濃度について基準値等を設定する動きが進行している．