地域ぐるみ共同活動への参加意欲の形成要因と組織管理に関する考察

摘要

平成19年より始まる経営所得安定対策は，3つの対策を柱として実施される．すなわち，担い手を支援対象とする品目横断的所得安定対策，およびこれと連動する生産調整米政策改革推進対策，そして「農地、水、環境保全向上対策」である．このいわゆる「農、水、環対策」は，農地や農業用水等の地域資源に対して地域ぐるみで保全活動を行った場合，助成金が支払われるというものである．事業対象となるためには，活動計画を作り市町村と協定を結ぶことが必要になるが，まずもって共同活動を持続して行い得る体制を整えることが不可欠である．そして，そのためには地域住民を共同活動への参加に向けて動機づける組織管理が重要になる．