ベトナム，メコンデルタにおけるファーミングシステムの事前技術評価と技術選択-AHP法を活用して－

摘要

これまで日本国内においては経営分野が中心となって技術評価に関わる多くの研究が行われてきた。 技術評価は技術開発に伴い必要とされる研究であり，単独の研究ではなく技術開発プロジェクトあるいは総合研究プロジェクトの一環として実施されるのが一般的である。 技術評価には，技術開発の順序に応じて事前評価，中間評価，事後評価の3つの形態があるが，これまでの技術評価事例をみると，事後評価あるいは中間評価が多く事前評価は少なかった。また，事前評価を実施する場合においても技術自体は評価主体にとっては与件であること，すなわち，「初めに技術ありき」であることが多かった。 このことは，技術選択プロセスに関わる研究が体系化されてこなかったことと深く関係していると考えられる。