関節疾患多発農家の乳牛における臨床所見を活用したプロファイルテストの評価

摘要

関節炎多発農家と低発生農家に対して，給朋飼料の聞き取り調査所見，牛舎所見および牛の臨床所見を加えたプロファイルテストを実施し，両農家群間で比較検討した。 高発生農家は低発生農家に比べて，牛舎では牛床巾扇が狭く，馬栓棒も低い構造であり，乳牛の横臥頭数および反努回数は少なく，被毛の矢沢が少なかった。 しかも鳥発生農家の乳牛では攻付着，アダーカラー不良，護蹄および関節に異常がみられ，ボディーコンデションスコア（BCS）およびマニュアスコアー（MSC）も異常を呈していた。 血液所見では血中アンモニア値の上昇やヘマトクリット値および血清蛋白質の低下がみられた。 従って乳牛の示す臨床所見をプロファイルテストの一項目として加えることは，飼養管理状況をより客観的に評価する上で非常に有意義であった。