プロバイ才テイクスの現状と今後の展望(1)ーヒ卜の健康とプロバイ才テイクス一

摘要

1989年，Fuller3)により"腸内細菌のバランスを 変えることにより宿主に保健効果を示す生きた微生 物"として定義されたプロバイオティタスは，salminenら18)により"宿主に保健効果を示す生きた微生物を含む食品"として再定義された。この定義 は，プロバイオテイクスの安全性と機能評価を科学 的に検証する必要性を述べている。さらに，健康表示（Health Claim)は対象とするヒトや動物の試,験に よる医学的および栄養学的試験研究を通じて解明さ れ，表示されるべきものと提案されている。プロバ ィォテイクスのもつ健康増進作用、生産性向上が認 められるならば，疾病予防および制御などに関与す る腸内細菌の機能側面も明らかにされるであろう。 そしてそれら機能として，健康、生産性の改善なら びに病気予防効果が期待されるのである。さらに， ヒトにおいては1990年より開始された「特定保健用 食品制度」の創設により，有用なプロバイオテイク スの供給が可能となり，健康増進に役立っている。 本項において，ヒトにおけるプロバイオテイクスの 機能と新しい研究成果を紹介して，今後の展望につ いて概説する。