白色腐朽菌を利用した贅定積チップの分解－樹木種および菌種による分解様式の比較－

摘要

努定枝チップ堆肥化の基礎試験として、サクラ（広葉樹）およびドイツトウヒ（針葉樹）の2種の勇定枝チップに、Pleurotus ostreatus（P.o.）、Phanerochaete chryosporium（P.c.）、Pycnoporus cinnabarinus（P.ci.）の3種の白色腐朽菌を接種し、チップの分解程度や分解生成物の差異について検討した。 培養は暗所下、30°C、湿度80％で、120日間行った。 その結果、全試料で、pH、EC、リン酸、アンモニア態窒素、硝酸態窒素、硫酸イオンが増加した。 樹種については、ほとhどの項目でドイツトウヒがサクラより高値を示した。 これは、勢定時期が早春で、ドイツトウヒ試料には菜が混入していたために、実の易分解性成分が先に分解されたためと考えられた。 菌種についてはP.ci.接種試料が多くの項目について高値を示し、易分解性成分の分解に効果があったと考えられた。一方、P.o.接種試料ではクラーソンリグニンが大きく減少し、難分解性成分の分解に効果があったと考えられた。またサクラのP.o.接種試料では、C／N比29、リグニン23％となったことから、腐熟はかなり進hだと考えられた。