既存統討を用いた食品産業の物質フロー解析－茨城県を事例とした地域診断モデルの開発－

摘要

地域における食料資源の流通を診断するモデルを開発するために、原重量　 窒素　 炭素を指標とした食品産業の物質フローを調査した。この物賢フローを簡易に作成することができるように　 官庁統計ならびに各種調査報告書、文献等のみを用いてフロー量を推計した。 本研究では　 物質フローモデルの対象として茨城県を取り上げ1990年と1995年の統計を使用して食料資源の投入から廃棄に至るまでのフローを解析した。 この結果　 茨城県の食品産業は食料自給率、食品展葉物、外食産業に関連した3つの特徴か月られた。原重量ベースによる食料自給率は1990年で約24％であったが1995年ぐは約149岩まで減少した。 原重量ベースによる食品廃棄物量は、1990年で638万トン、1995年では693プラトンとほほ横ばいに推移していたか、同年とも茨城県内で消費される食料の約30％が食品廃棄物として発生しており、発生抑制に向けた取り組みが不可欠てあった。 外食産業では　 県外からの食料流通量の増加率が最も高〈、食の外部化が進hでいると考えられた。 本研究で開発された物質フロー、モテルにより、地域レベルにおける食料資源フローの実態が明らかになった。 また　 本手法は基本的に既存統計のみを億潤しており、比較的簡易に作成することができるため、地域を一次的に診断するモデルとして有効である。