視覚と味覚から学ぶ食教育プログラムの展開野菜摂取をテーマとした「食べる授業」の 実践と児童への効果一

摘要

飽食の時代と言われる現代，児童の食への興味、関心 が薄れ，新しい食体験や苦手な食品へチャレンジしょう という意欲の低下が危ぶまれている1)。児童が給食を残す 原因の1位が「きらいなものがあるから」であり，嫌いな食品の上位10品目のうち7品目が野菜である2)という調査結果は，児童の多くが野菜を苦手に感じていること を示しており，児童の野菜摂取頻度の少なさや野菜独特 の味がその原因であることを示唆する報告もある3)。以上 の背景から，児童の食体験を豊かに広げることを目指す 食教育は意義深いと考えられる力，それには，児童の "まずい.おいしくない"という先入観や固定観念への対 処カs，教育プログラム創出における基本的な課題となつ ている。